41. リングイスト の 姿勢 に ついて . アイデンティティ と 言語 の 関係 ||しせい|||あいでんてぃてぃ||げんご||かんけい 41. On the attitude of the linguist. The relationship between identity and language

< p > 外国 語 は 教室 で 学ぶ 他 の どの 学科 と も 異なり < br >< br > 他 の 共同 体 に 固有 の 技能 と 行動 パターン の 獲得 を 含む もの で ある < br >― R . C . ガードナー < br >『 社会 心理 学 及び 外国 語 学習 に おける 態度 と 動機 の 役割 』 < br >（“ Social Psychology and Language Learning , the Role o f Attitudes a n d Motivation ”） より p >< p >  p >< p > あなた が ある 外国 語 に 初めて 出会う と 「 他 」、 即 ち 他 の 言語 、 他 の 文化 、 に 触れる こと に なる 。 |がいこく|ご||きょうしつ||まなぶ|た|||がっか|||ことなり|||た||きょうどう|からだ||こゆう||ぎのう||こうどう|ぱたーん||かくとく||ふくむ|||||||||しゃかい|しんり|まな|および|がいこく|ご|がくしゅう|||たいど||どうき||やくわり||||||||||||||||||||||||がいこく|ご||はじめて|であう||た|そく||た||げんご|た||ぶんか||ふれる||| しかし 、 実際 に は その 「 他 」 は あなた が 思う ほど 異質 な もの で は ない 。 |じっさい||||た||||おもう||いしつ||||| 時 が 経つ に つれて 新しい 言葉 と 文化 は あなた に とって 自然 な もの に なり あなた の 一部 と なって いく 。 じ||たつ|||あたらしい|ことば||ぶんか|||||しぜん|||||||いちぶ||| 自分 が 変わり 得る の だ と 受け 容 れ た 時 、 あなた は リングイスト に なれる 。 じぶん||かわり|える||||うけ|よう|||じ||||| 他 の 文化 特有 の 技能 と 行動 パターン を 獲得 する こと が できる 。 た||ぶんか|とくゆう||ぎのう||こうどう|ぱたーん||かくとく|||| 私 は 何 度 も それ を やってき た し 、 外国 語 を 以前 学 ん だ 経験 の ない 他 の 人々 でも 同じ よう に やって いる の を 見 て き て いる 。 わたくし||なん|たび|||||||がいこく|ご||いぜん|まな|||けいけん|||た||ひとびと||おなじ|||||||み|||| p > < p >  p > < p > バスク 人 哲学 者 ホン ・ フアリスティ は ヨーロッパ 人 の 誕生 神話 に 関する 彼 の 卓越 し た 著書 、“ E l Bosque Originario （ 原始 林 ）”（ タウルス 出版 ） の 中 で 次 の よう に 述べ て いる ： p > < p >  p > < p > 起源 に ついて の 物語 を 持た ない 民族 は い ない 。 ||||ばすく|じん|てつがく|もの|ほん|||よーろっぱ|じん||たんじょう|しんわ||かんする|かれ||たくえつ|||ちょしょ|||||げんし|りん||しゅっぱん||なか||つぎ||||のべ|||||||きげん||||ものがたり||もた||みんぞく||| それ ら の 神話 の 基 に なって いる の は 「 我ら 」 を 称 揚 し 「 他 」 を 否認 する と いう 基盤 に 立って 構築 さ れ た 排斥 と 相違 の 論理 で ある 。 |||しんわ||もと||||||われら||そや|よう||た||ひにん||||きばん||たって|こうちく||||はいせき||そうい||ろんり|| 土着 で ある こと 、 神 に よって 選ば れ た こと 、 純血 で ある こと 、 そして 言語 は あり ふれ た 物語 に 差 を つける もの と して 支持 さ れる 。 どちゃく||||かみ|||えらば||||じゅんけつ|||||げんご|||||ものがたり||さ||||||しじ|| p > < p >  p > < p > リングイスト は その よう な 伝統 の 中 で 賞 賛 さ れる 民族 の 違い は 生物 学 的 な もの で は なく 教育 に よる もの だ と いう こと を 知って いる 。 |||||||||でんとう||なか||しょう|さん|||みんぞく||ちがい||せいぶつ|まな|てき||||||きょういく|||||||||しって| リングイスト は 個人 と して 成長 する こと が できる し 新しく 出会った 文化 の 要素 を 自分 の 人間 と して の アイデンティティ を 拡大 する もの と して 受け 容 れる 。 ||こじん|||せいちょう||||||あたらしく|であった|ぶんか||ようそ||じぶん||にんげん||||あいでんてぃてぃ||かくだい|||||うけ|よう| p > < p >  p > < p > フランス 移民 局 の 前 局長 、 シャルル ・ パスクァ は かつて 移民 が フランス に 到着 する と 彼 の 先祖 は ローマ 帝国 時代 に フランス に 住 ん で い た 古代 ケルト 人 で ある ガ リア 人 に なる と 言って い た 。 ||||ふらんす|いみん|きょく||ぜん|きょくちょう|||||いみん||ふらんす||とうちゃく|||かれ||せんぞ||ろーま|ていこく|じだい||ふらんす||じゅう|||||こだい||じん||||りあ|じん||||いって|| p > < p >  p >< p > パスクァ 氏 の 言葉 へ の 共鳴 は 新しい 移民 と 同じ よう に パスクァ 氏 が ガ リア 人 で は ない 先祖 を 持って いる と いう 事実 に よって 減少 する もの で は ない 。 |||||うじ||ことば|||きょうめい||あたらしい|いみん||おなじ||||うじ|||りあ|じん||||せんぞ||もって||||じじつ|||げんしょう||||| しかしながら 、 フランス の 歴史 と フランス 人 の 誕生 神話 に おいて ガ リア 人 は 重要 な 地位 を 占め て いる 。 |ふらんす||れきし||ふらんす|じん||たんじょう|しんわ||||りあ|じん||じゅうよう||ちい||しめ|| パスクァ 氏 が フランス 人 で ある 以上 、 少なくとも 象徴 的 な 意味 に おいて 、 彼 の 先祖 は ガ リア 人 だった の だ 。 |うじ||ふらんす|じん|||いじょう|すくなくとも|しょうちょう|てき||いみ|||かれ||せんぞ|||りあ|じん||| これ は 彼 の 集団 帰属 意識 の 一部 な の で ある 。 ||かれ||しゅうだん|きぞく|いしき||いちぶ|||| p > < p >  p > < p > 同じ よう な 意味 で 、 人間 と して 、 私 は すべて の 古代 人 が 自分 の 先祖 だ と 思って いる 。 ||||おなじ|||いみ||にんげん|||わたくし||||こだい|じん||じぶん||せんぞ|||おもって| 学ぶ 努力 を すれ ば 自分 の 目 の 前 に ある どんな 伝統 や 文化 に も 参加 する こと を 選べる の だ 。 まなぶ|どりょく||||じぶん||め||ぜん||||でんとう||ぶんか|||さんか||||えらべる|| フランス 語 を 学 ん だ こと で 私 は フランス 文化 の 中 に 入り それ は 自分 の 一部 だ と 思って いる 。 ふらんす|ご||まな|||||わたくし||ふらんす|ぶんか||なか||はいり|||じぶん||いちぶ|||おもって| 中国 語 の 勉強 を 始め た 時 は 、 以前 知ら なかった 文化 を 自分 の 一部 に しよ う と 思った の で あり 、 自分 で 人類 の 遺産 を 開拓 しよ う と 思った の だ 。 ちゅうごく|ご||べんきょう||はじめ||じ||いぜん|しら||ぶんか||じぶん||いちぶ|||||おもった||||じぶん||じんるい||いさん||かいたく||||おもった|| 新しい 言語 を 学 ん で いる 時 、 私 の 意図 は 決して 文化 の 違い を 比較 する こと で は なく 、 何 か 新しい こと 、 価値 ある もの を 獲得 し て 人間 と して 大きく なる こと だった 。 あたらしい|げんご||まな||||じ|わたくし||いと||けっして|ぶんか||ちがい||ひかく||||||なん||あたらしい||かち||||かくとく|||にんげん|||おおきく||| リングイスト に とって は 自国 の 言葉 や 文化 の 安心 感 を 捨て て 自分 の アイデンティティ を 広げる こと が 大切 で ある 。 ||||じこく||ことば||ぶんか||あんしん|かん||すて||じぶん||あいでんてぃてぃ||ひろげる|||たいせつ|| p > < p >  p > < p > 私 は フランス 語 を 話す 時 に は フランス 人 に な ろ う と する 。 ||||わたくし||ふらんす|ご||はなす|じ|||ふらんす|じん|||||| 中国 語 を 話す 時 に は 中国 人 に な ろ う と する 。 ちゅうごく|ご||はなす|じ|||ちゅうごく|じん|||||| 日本 語 を 喋って いる 時 は 日本 人 の よう に ふるまう 。 にっぽん|ご||しゃべって||じ||にっぽん|じん|||| これ は 主として パフォーマンス で あり 人格 が 変わる の で は ない 。 ||しゅとして|ぱふぉーまんす|||じんかく||かわる|||| しかし 周り の 人々 に は 私 が 違う 言葉 を 喋る たび に 表情 や ジェスチャー が 変わる の が しっかり と わかる 。 |まわり||ひとびと|||わたくし||ちがう|ことば||しゃべる|||ひょうじょう||||かわる||||| p >< p >  p >< p > 新しい 言語 に 流暢 に なる まで は 、 それ を 喋る 時 は ある 程度 芝居 を 演じる よう な 気持ち を 持つ べき だ 。 ||||あたらしい|げんご||りゅうちょう|||||||しゃべる|じ|||ていど|しばい||えんじる|||きもち||もつ|| 楽 しん で それ を やり 、 自分 で ない 誰 か に なった ふり を し て みよ う 、 そう する と ある 程度 まで は 、 いっ とき 別人 に なれる だ ろ う 。 がく||||||じぶん|||だれ||||||||||||||ていど|||||べつじん||||| 自分 の 学 ん で いる 言葉 を もっと 吸収 する ため に 暫く の 間 我が 先祖 伝来 の 文化 は 忘れ て 心 を からっぽ に し て みよ う 。 じぶん||まな||||ことば|||きゅうしゅう||||しばらく||あいだ|わが|せんぞ|でんらい||ぶんか||わすれ||こころ||||||| これ は 自分 が 元々 持って いる アイデンティティ を 捨てる こと で は ない 。 ||じぶん||もともと|もって||あいでんてぃてぃ||すてる|||| そんな こと が 外国 語 学習 の 目的 で ない こと は 確か で ある 。 |||がいこく|ご|がくしゅう||もくてき|||||たしか|| だが 他 の 文化 の 価値 や もの の 考え 方 を 理解 する 能力 を 身 に つける こと は 大切 だ 。 |た||ぶんか||かち||||かんがえ|かた||りかい||のうりょく||み|||||たいせつ| p >< p >  p > 私 は 蝶 で 、 満足 し きって 飛 ん で い た < br >< br > それなのに 目 が 覚め たら 私 は 荘 子 だった < br >< br > そして 今 私 に は 自分 が 本当 は 誰 な の か わから ない < br >< br > 夢 で 荘 子 に なって いる 蝶 な の か < br >< br > それとも 夢 で 蝶 に なって い た 荘 子 な の か < br >< br >< br >― 荘 子 < p >  p > < p > スポーツ 心理 学 者 は 競争 する スポーツ 選手 に 成功 し た 自分 を 心 に 描く よう 奨励 する 。 |||わたくし||ちょう||まんぞく|||と||||||||め||さめ||わたくし||そう|こ|||||いま|わたくし|||じぶん||ほんとう||だれ||||||||ゆめ||そう|こ||||ちょう|||||||ゆめ||ちょう|||||そう|こ|||||||そう|こ||||すぽーつ|しんり|まな|もの||きょうそう||すぽーつ|せんしゅ||せいこう|||じぶん||こころ||えがく||しょうれい| ポール ・ カリヤ は 世界 の トップ アイスホッケー 選手 の 一 人 で ある 。 ぽーる|||せかい||とっぷ|あいすほっけー|せんしゅ||ひと|じん|| 私 の 下 の 息子 、 マーク は イェール 大学 の ホッケー 選手 で メイン 大学 の 選手 で ある ポール ・ カリヤ 相手 に 戦った 。 わたくし||した||むすこ||||だいがく||ほっけー|せんしゅ|||だいがく||せんしゅ|||ぽーる||あいて||たたかった どうやら カリヤ は 毎回 試合 前 の １ 時間 は 座って 他 の チーム の 選手 達 と 戦って いる 自分 を 思い描 い て いる よう だった 。 |||まいかい|しあい|ぜん||じかん||すわって|た||ちーむ||せんしゅ|さとる||たたかって||じぶん||おもいえが||||| ポール ・ カリヤ は 力 と スピード を 要求 さ れる スポーツ で 世界 の 最高 レベル に 上り詰め た 選手 だ が 肉体 的 な 面 で は 比較的 身体 が 小さい 。 ぽーる|||ちから||すぴーど||ようきゅう|||すぽーつ||せかい||さいこう|れべる||のぼりつめ||せんしゅ|||にくたい|てき||おもて|||ひかくてき|からだ||ちいさい 私 は この テクニック が 彼 を 助け て き た の だ と 確信 し て いる 。 わたくし|||てくにっく||かれ||たすけ|||||||かくしん||| ポール ・ カリヤ の よう に やって み なさい 。 ぽーる||||||| 想像 し なさい ！ そうぞう|| 流暢 に 喋れる よう に なった 自分 を 想像 し て み なさい 。 りゅうちょう||しゃべれる||||じぶん||そうぞう|||| p > < p >  p > < p > ネイティヴスピーカー の よう に 発音 でき その 言語 で もの を 考え られる 自分 を イメージ し て ほしい 。 ||||||||はつおん|||げんご||||かんがえ||じぶん||いめーじ||| 他 の 言語 の 論理 を 推論 できる 能力 は 誰 に でも ある 。 た||げんご||ろんり||すいろん||のうりょく||だれ||| そこ に 上達 の カギ が ある 。 ||じょうたつ||かぎ|| その 点 で 、 外国 語 の 学習 は 自己 発見 の プロセス だ と 言える 。 |てん||がいこく|ご||がくしゅう||じこ|はっけん||ぷろせす|||いえる はじめ の うち は 奇妙 だ と 思って も 新しい 言語 の 精神 を 受け 容 れる 必要 が ある 。 ||||きみょう|||おもって||あたらしい|げんご||せいしん||うけ|よう||ひつよう|| それ を あなた の 潜在 的 能力 を 掘り起こす 力 に し て ほしい 。 ||||せんざい|てき|のうりょく||ほりおこす|ちから|||| 母国 語 の 論理 や 価値 を 失う の で は ない か と 恐れる 必要 は ない 。 ぼこく|ご||ろんり||かち||うしなう|||||||おそれる|ひつよう|| 新た な 言語 と 展望 が 加わる こと に よって 自分 が 豊か に なる だけ な の だ から 。 あらた||げんご||てんぼう||くわわる||||じぶん||ゆたか||||||| p > < p >  p >< p > 私 達 に は 、 好 奇 心 さえ あれ ば 、 自分 の 背景 と 関わり なく 他 の 文化 の 壁 を 突き破る 潜在 的 能力 が ある 。 ||||わたくし|さとる|||よしみ|き|こころ||||じぶん||はいけい||かかわり||た||ぶんか||かべ||つきやぶる|せんざい|てき|のうりょく|| 第 二 の 文化 で 優れ た 芸術 家 に なった 人々 の 例 は たくさん ある 。 だい|ふた||ぶんか||すぐれ||げいじゅつ|いえ|||ひとびと||れい||| ジョセフ ・ コンラッド は ポーランド 人 だ が 近代 イギリス 文学 の 代表 的 作家 で ある 。 じょせふ|||ぽーらんど|じん|||きんだい|いぎりす|ぶんがく||だいひょう|てき|さっか|| サミュエル ・ ベケット は アイルランド 人 だ が 、 近代 フランス 文学 の 中 でも 傑出 し た 戯曲 の 一 つ 、『 ゴドー を まち ながら 』(“ Waiting f o r Godot ”) を 書き上げ た 。 |||あいるらんど|じん|||きんだい|ふらんす|ぶんがく||なか||けっしゅつ|||ぎきょく||ひと||||||||||||かきあげ| ヨーロッパ 人 で は ない ヨーロッパ の クラシック 音楽 の すばらしい 名 演奏 家 も 数多く いる 。 よーろっぱ|じん||||よーろっぱ||くらしっく|おんがく|||な|えんそう|いえ||かずおおく| また アジア 人 で ない のに アジア の 芸術 や 伝統 的 スポーツ に 身 を 捧げ 成功 し て いる 人々 も たくさん いる 。 |あじあ|じん||||あじあ||げいじゅつ||でんとう|てき|すぽーつ||み||ささげ|せいこう||||ひとびと||| p > < p >  p >