60. 付録 . 移民 の 経験 ふろく|いみん||けいけん 60. Appendix. The immigrant experience

< p > 英語 を 話す カナダ に は 顕著 な 特徴 と いう もの は ない 。 |えいご||はなす|かなだ|||けんちょ||とくちょう||||| 英語 圏 の カナダ を 構成 する 多様 な 人々 が 常に 増え 続け て いる と いう こと は 英国 の 新教 や 大 英 帝国 や 英国 の 制度 の 重要 性 が 衰退 し た こと を 意味 する 。 えいご|けん||かなだ||こうせい||たよう||ひとびと||とわに|ふえ|つづけ|||||||えいこく||しんきょう||だい|えい|ていこく||えいこく||せいど||じゅうよう|せい||すいたい|||||いみ| 典型 的 な カナダ 人 の 名前 、 民族 的 出身 地 、 宗教 など と いう もの は もう 存在 し ない 。 てんけい|てき||かなだ|じん||なまえ|みんぞく|てき|しゅっしん|ち|しゅうきょう|||||||そんざい|| この 明確 な 特徴 の ない こと が カナダ の 文化 を 非常 に 親しみ やすく し て いる の で ある 。 |めいかく||とくちょう|||||かなだ||ぶんか||ひじょう||したしみ||||||| カナダ 英語 の アクセント が かなり 中立 的 で 方言 の ない こと も 新 来 の 人々 を カナダ 社会 に 溶け込み やすく し て いる 。 かなだ|えいご||あくせんと|||ちゅうりつ|てき||ほうげん|||||しん|らい||ひとびと||かなだ|しゃかい||とけこみ|||| p > < p >  p > < p > これ に 反し て 、 世界 の 旧 体制 の 国家 グループ で は 共通 する 姓 や 区別 し やすい 身体 的 特徴 など に よって もっと 簡単 に 民族 性 が 区別 さ れる 。 ||||||はんし||せかい||きゅう|たいせい||こっか|ぐるーぷ|||きょうつう||せい||くべつ|||からだ|てき|とくちょう|||||かんたん||みんぞく|せい||くべつ|| これ ら 古い 文化 圏 の 人々 は 何 百 年 、 何 千 年 前 に 遡って 自分 達 の 歴史 を 振り返る こと に 誇り を 持って いる 。 ||ふるい|ぶんか|けん||ひとびと||なん|ひゃく|とし|なん|せん|とし|ぜん||さかのぼって|じぶん|さとる||れきし||ふりかえる|||ほこり||もって| こういう 古い 社会 から 来 た 新しい 移民 達 に とって は その よう に 強い 影響 力 を 持った 祖先 の 文化 から 足 を 踏み出す の は 難しい こと が ある 。 |ふるい|しゃかい||らい||あたらしい|いみん|さとる|||||||つよい|えいきょう|ちから||もった|そせん||ぶんか||あし||ふみだす|||むずかしい||| しばしば 新 移民 の 心 の 中 で は カナダ 生活 の 現実 が 後 に 残し て き た 社会 の 理想 像 と 対照 的 に 映って しまう 。 |しん|いみん||こころ||なか|||かなだ|せいかつ||げんじつ||あと||のこし||||しゃかい||りそう|ぞう||たいしょう|てき||うつって| この こと が 移民 に 新しい 言語 や 社会 に 溶け込む の を ためらわ せる こと に なる の だ 。 |||いみん||あたらしい|げんご||しゃかい||とけこむ||||||||| p > < p >  p > < p > ところが 、 移民 の 子供 達 は たいてい 新しい 環境 や 新しい アイデンティティ に 適応 する こと に もっと 興味 が あり 、 とても 早く 英語 を 覚える こと が 多い 。 |||||いみん||こども|さとる|||あたらしい|かんきょう||あたらしい|あいでんてぃてぃ||てきおう|||||きょうみ||||はやく|えいご||おぼえる|||おおい かれ ら は 新しい 言語 の ネイティヴスピーカー に なる 。 |||あたらしい|げんご|||| p > < p >  p > < p > 人間 は 家族 や 親類 に 最も 親 近 感 を 覚える 。 ||||にんげん||かぞく||しんるい||もっとも|おや|ちか|かん||おぼえる しかしながら 家族 以外 と なる と 、「 内 なる グループ 」 の 特質 は 環境 に よって 変わり 得る 。 |かぞく|いがい||||うち||ぐるーぷ||とくしつ||かんきょう|||かわり|える ロンドン 経済 学 学院 （ London School o f Economics ） で 私 の 上 の 息子 、 エリック の 大学院 で の 学習 の 指導 を し て くれ た アン ソニー ･ スミス 氏 は “ National Identity ”（ ペンギン 出版 ） と 題する 重要 な 本 を 書 い た 。 ろんどん|けいざい|まな|がくいん|||||||わたくし||うえ||むすこ|えりっく||だいがくいん|||がくしゅう||しどう|||||||そにー|すみす|うじ||||ぺんぎん|しゅっぱん||だいする|じゅうよう||ほん||しょ|| この 中 で スミス 氏 は 近代 に おいて 支配 階級 で ある 知的 エリート に よって 促進 さ れ た 民族 的 アイデンティティ に 関する 二 つ の 考え 方 を 区別 し て いる 。 |なか||すみす|うじ||きんだい|||しはい|かいきゅう|||ちてき|えりーと|||そくしん||||みんぞく|てき|あいでんてぃてぃ||かんする|ふた|||かんがえ|かた||くべつ||| p >< p >  p >< p > 民族 的 アイデンティティ に ついて の 一 つ の 考え 方 ： p > < p > < br > p > < p > 民族 は 共通 の 文化 と 市民 の イデオロギー 、 一 つ の 共通 の 理解 と 願望 、 感情 と 思考 の 尺度 を 持た なけ れ ば なら ない 。 ||||みんぞく|てき|あいでんてぃてぃ||||ひと|||かんがえ|かた||||||みんぞく||きょうつう||ぶんか||しみん||いでおろぎー|ひと|||きょうつう||りかい||がんぼう|かんじょう||しこう||しゃくど||もた||||| それ は 全 民族 を 故国 の 中 で 結び付ける もの で ある 。 ||ぜん|みんぞく||ここく||なか||むすびつける||| 一般 大衆 を 確信 さ せる 仕事 と して は 、 大衆 文化 が 人気 の ある 民族 化 代行 者 の 手 に 委ね られ て き た が 、 よく 知ら れ て いる もの は 公的 教育 システム と マスコミ 媒体 で ある 。 いっぱん|たいしゅう||かくしん|||しごと||||たいしゅう|ぶんか||にんき|||みんぞく|か|だいこう|もの||て||ゆだね|||||||しら||||||こうてき|きょういく|しすてむ||ますこみ|ばいたい|| p > < p > < br > p > < p > 民族 的 アイデンティティ に ついて の 別 の 考え 方 ： p > < p > < br > p > < p > 自国 に いよ う と 他国 に 移民 しよ う と 、 あなた は 不可避 的 に 、 基本 的 に 自分 の 誕生 し た 国 に 留まって おり 、 永遠 の 烙印 を 押さ れ た の で ある 。 |||||みんぞく|てき|あいでんてぃてぃ||||べつ||かんがえ|かた||||||じこく|||||たこく||いみん||||||ふかひ|てき||きほん|てき||じぶん||たんじょう|||くに||とどまって||えいえん||らくいん||おさ||||| 民族 と は 、 換言 すれ ば 、 第一義 的 そして 最も 重要 で ある 共有 する 起源 … と いう より 推定 上 の 起源 の 共同 体 な の で ある 。 みんぞく|||かんげん|||だいいちぎ|てき||もっとも|じゅうよう|||きょうゆう||きげん||||すいてい|うえ||きげん||きょうどう|からだ|||| p > < p > < br > p > < p > カナダ は 最初 の 種類 に 属する 。 |||||かなだ||さいしょ||しゅるい||ぞくする 人間 社会 の 特質 が 変化 し 続ける もの で ある 以上 、 人々 の アイデンティティ を 祖先 を 基盤 に し て 凍結 する 試み は 無駄 に 終わる と 私 は 確信 し て いる 。 にんげん|しゃかい||とくしつ||へんか||つづける||||いじょう|ひとびと||あいでんてぃてぃ||そせん||きばん||||とうけつ||こころみ||むだ||おわる||わたくし||かくしん||| p > < p >  p > < p >  p > < p > あなた が 移民 しよ う と する 時 、 自分 の 子孫 の 国家 的 アイデンティティ が 変わる こと に ついて の 決心 を し て いる 筈 で ある 。 ||||||||いみん|||||じ|じぶん||しそん||こっか|てき|あいでんてぃてぃ||かわる|||||けっしん|||||はず|| あなた の 子供 や 孫 たち は 先祖 の 言葉 を 話す こと を 学び 先祖 の 文化 に 対する 興味 を 深める かも しれ ない 。 ||こども||まご|||せんぞ||ことば||はなす|||まなび|せんぞ||ぶんか||たいする|きょうみ||ふかめる||| しかし それ は 確か な こと で は ない 。 |||たしか||||| たとえ そう し て も 、 かれ ら は 文化 的 に カナダ 人 で ある だ ろ う 。 ||||||||ぶんか|てき||かなだ|じん||||| p >< p >  p >< p > 自分 達 の 伝統 を 守り た がる 古い 世代 の 姿勢 と 自分 が 生まれ た 新しい 国 に 専念 し たい その 子供 達 の 姿勢 の 違い は 世代 間 の ギャップ を 生み出す こと に なる 。 ||||じぶん|さとる||でんとう||まもり|||ふるい|せだい||しせい||じぶん||うまれ||あたらしい|くに||せんねん||||こども|さとる||しせい||ちがい||せだい|あいだ||ぎゃっぷ||うみだす||| 私 は 成長 期 に 自分 の 家庭 の 中 で それ を 経験 し た 。 わたくし||せいちょう|き||じぶん||かてい||なか||||けいけん|| p > < p >  p > < p > 人々 が 自分 の 生まれ に 誇り を 持つ の は 普通 の こと で ある が 、 自分 の 住 ん で いる 社会 に 属し たい と 思う の も また ごく 普通 の こと だ ろ う 。 ||||ひとびと||じぶん||うまれ||ほこり||もつ|||ふつう||||||じぶん||じゅう||||しゃかい||ぞくし|||おもう|||||ふつう||||| 国家 的 アイデンティティ は 次 の 世代 に 、 親 から 子 へ 、 と 自動 的 に 受け継が れる もの で は ない 。 こっか|てき|あいでんてぃてぃ||つぎ||せだい||おや||こ|||じどう|てき||うけつが||||| そんな 簡単 な もの で は 決して ない 。 |かんたん|||||けっして| 伝統 的 な 国家 主義 は イデオロギー 、 神話 、 そして 政治 的 意図 を 持って 書か れ た 歴史 に よって 創り 出さ れる 。 でんとう|てき||こっか|しゅぎ||いでおろぎー|しんわ||せいじ|てき|いと||もって|かか|||れきし|||つくり|ださ| 国生 みの 神話 は その 社会 を 構成 する すべて の 人間 が 由来 する と 推定 さ れる 先祖 の 姿 を 想像 さ せ て くれる 。 こくしょう||しんわ|||しゃかい||こうせい||||にんげん||ゆらい|||すいてい|||せんぞ||すがた||そうぞう|||| 人々 は 自分 達 の アイデンティティ が これ ら 先祖 の 人々 に 遡及 する の だ と 説き伏せ られる が 、 その 存在 が 事実 だった と して も 、 現在 いる 子孫 と は 異なる 人々 だった に 違いない 。 ひとびと||じぶん|さとる||あいでんてぃてぃ||||せんぞ||ひとびと||そきゅう|||||ときふせ||||そんざい||じじつ|||||げんざい||しそん|||ことなる|ひとびと|||ちがいない カナダ 人 の アイデンティティ は その よう な もの で は ない 。 かなだ|じん||あいでんてぃてぃ|||||||| なぜ なら その 力 が 現在 及び 共通 の 未来 を 信ずる ところ から 来 て いる から で ある 。 |||ちから||げんざい|および|きょうつう||みらい||しんずる|||らい||||| p > < p >  p > < p > この 150 年 以上 の 間 、 カナダ の 人口 の うち 、 外国 生まれ の 人々 の 割合 は 通常 全体 の 15 パーセント 強 で ある 。 |||||とし|いじょう||あいだ|かなだ||じんこう|||がいこく|うまれ||ひとびと||わりあい||つうじょう|ぜんたい||ぱーせんと|つよ|| 歴史 的 に 見 て みる と 、 移民 達 は 当初 適 職 を みつける こと と 社会 に 完全 に 適応 する こと の 困難 に 直面 し て き た 。 れきし|てき||み||||いみん|さとる||とうしょ|てき|しょく|||||しゃかい||かんぜん||てきおう||||こんなん||ちょくめん|||| 一般 的 に これ ら の 問題 は 時間 が 解決 する こと で あり 次 の 世代 に なる と 「 新参 者 」 も 見た目 に は カナダ 人 に なって いる 。 いっぱん|てき|||||もんだい||じかん||かいけつ|||||つぎ||せだい||||しんざん|もの||みため|||かなだ|じん||| p > < p >  p >