36. リングイスト の 姿勢 に ついて . 障壁 を 乗り越える に は ||しせい|||しょうへき||のりこえる|| 36. About the posture of a linguist. How to overcome barriers

リングイスト に なる ため に は 外国 語 の 学習 を 妨げる 様々 な 障壁 を 乗り越え なけ れ ば なら ない 。 ||||||がいこく|ご||がくしゅう||さまたげる|さまざま||しょうへき||のりこえ||||| この 新しい 文化 を 学ぶ 事 に 対する 精神 的 障壁 を 打ち破る の は 個人 的 な 関係 かも しれ ない し 、 或いは 突然 の 積極 的 体験 かも しれ ない 。 |あたらしい|ぶんか||まなぶ|こと||たいする|せいしん|てき|しょうへき||うちやぶる|||こじん|てき||かんけい|||||あるいは|とつぜん||せっきょく|てき|たいけん|||

私 は 20 年 前 の 日本 で の 出来事 を 思い出す 。 わたくし||とし|ぜん||にっぽん|||できごと||おもいだす 私 は 大手 の カナダ の 輸出 会社 で 木材 を 売 っ て い た 。 わたくし||おおて||かなだ||ゆしゅつ|かいしゃ||もくざい||う|||| 私 達 は 自社 の 製材 所 に 日本 の 顧客 が 欲する 品質 の もの を 製造 し て もらう の に 四苦八苦 し て い た 。 わたくし|さとる||じしゃ||せいざい|しょ||にっぽん||こきゃく||ほっする|ひんしつ||||せいぞう||||||しくはっく|||| そこ で 私 達 は 顧客 の ニーズ を より よく 理解 し て もらう ため に 古参 の 品質 管理 担当 者 に 日本 に 来 て もらう よう 手配 し た 。 ||わたくし|さとる||こきゃく||にーず||||りかい||||||こさん||ひんしつ|かんり|たんとう|もの||にっぽん||らい||||てはい||

最初 の 何 日間 か は ひどい もの だっ た 。 さいしょ||なん|にち かん|||||| その 管理 者 は カナダ の 小村 の 出 で それ まで の 人生 を 木材 の 等級 付け と 品質 管理 の 仕事 一 筋 で 生き て き た 人物 だっ た 。 |かんり|もの||かなだ||おむら||だ|||||じんせい||もくざい||とうきゅう|つけ||ひんしつ|かんり||しごと|ひと|すじ||いき||||じんぶつ|| 彼 は 木材 の 等級 付け が いかに ある べき か に ついて 確固たる 意見 を 持 っ て おり 、 我が 社 の 製材 所 の 基準 を 顧客 の ニーズ に 合わせる の で は なく 、 顧客 に なぜ あんた 達 が 間違 っ て いる か を 教える の が 重要 だ と 信じ て い た ！ かれ||もくざい||とうきゅう|つけ||||||||かっこたる|いけん||じ||||わが|しゃ||せいざい|しょ||きじゅん||こきゃく||にーず||あわせる|||||こきゃく||||さとる||まちが||||||おしえる|||じゅうよう|||しんじ||| 言い換え れ ば 、 この 古参 の 管理 者 は 我々 の 顧客 の 意見 を 理解 する こと を 頑 な に 拒 ん で い た 。 いいかえ||||こさん||かんり|もの||われわれ||こきゃく||いけん||りかい||||がん|||こば||||

ある 晩 、 私 達 は ちょっと 一 杯 やり に 街 に 出 た 。 |ばん|わたくし|さとる|||ひと|さかずき|||がい||だ| そして 日本 に よく ある 若い 女性 が ちやほや し たり とりとめ の ない お 喋り を し たり し て もてなす バー の 一 軒 に 入 っ た 。 |にっぽん||||わかい|じょせい|||||||||しゃべり|||||||ばー||ひと|のき||はい|| すると 一 人 の かわいい ホステス が この 古参 の 管理 者 に 日本 語 を お 話し に なる ん です か と 尋ね た 。 |ひと|じん|||ほすてす|||こさん||かんり|もの||にっぽん|ご|||はなし|||||||たずね| 彼 は スター に でも 巡り合 っ た か の よう に 彼女 に 目 を 釘付け に し た まま 、「 いい や 、 でも 覚え られる よ 」 と 答え た 。 かれ||すたー|||めぐりあ|||||||かのじょ||め||くぎづけ||||||||おぼえ||||こたえ| その 夜 その バー で 彼 は 楽しい ひととき を 過ごし た 。 |よ||ばー||かれ||たのしい|||すごし|

翌日 から 彼 は 日本 の 顧客 の 意見 に 耳 を 傾ける よう に なり 新しく 日本 の 木材 の 規格 に 合わせ た 製品 の 開発 に 成功 する こと が でき た 。 よくじつ||かれ||にっぽん||こきゃく||いけん||みみ||かたむける||||あたらしく|にっぽん||もくざい||きかく||あわせ||せいひん||かいはつ||せいこう||||| これ は どんな 学習 者 の 抵抗 感 も 和らげ 、 言葉 に 興味 を 持た せる こと の できる 偶然 の 出来事 の 一 つ と 言えよ う 。 |||がくしゅう|もの||ていこう|かん||やわらげ|ことば||きょうみ||もた|||||ぐうぜん||できごと||ひと|||いえよ| 新しい 言語 へ の 抵抗 感 を なくす 一 番 いい 方法 は その 言語 を 話す 人 と 友達 に なる こと で ある 。 あたらしい|げんご|||ていこう|かん|||ひと|ばん||ほうほう|||げんご||はなす|じん||ともだち|||||

新しい 言語 を 覚え たい と 願い それ に 抵抗 感 を 持た ない 人々 も いる 。 あたらしい|げんご||おぼえ|||ねがい|||ていこう|かん||もた||ひとびと|| しかし それ でも 外国 語 に 堪能 な 人 に なれ ない 。 |||がいこく|ご||たんのう||じん||| こういう 人 達 に は また 別 の 問題 が ある 。 |じん|さとる||||べつ||もんだい|| 間違い を 恐れる こと だ 。 まちがい||おそれる|| これ ら の 人々 は その 言葉 の 感触 を まだ 掴め ない 段階 で 正確 に 或いは 完璧 に 話せ なけ れ ば なら ない と 自分 を 追い詰め 、 いつ か 楽 に 話せる よう に なる 日 を 思い浮かべる こと が でき ない 。 |||ひとびと|||ことば||かんしょく|||つかめ||だんかい||せいかく||あるいは|かんぺき||はなせ|||||||じぶん||おいつめ|||がく||はなせる||||ひ||おもいうかべる|||| これ で は 自 意識 過剰 に なり 望ましく ない 結果 を 産む こと に なる し コミュニケーション 能力 を 抑止 し て しまう 。 |||じ|いしき|かじょう|||のぞましく||けっか||うむ|||||こみゅにけーしょん|のうりょく||よくし||| 例え 不完全 でも 、 自分 の 能力 の 範囲 内 で コミュニケーション する こと に 積極 的 に なれ ば 自信 も つき もっと うまく な ろ う と する 動機 が 生まれる 。 たとえ|ふかんぜん||じぶん||のうりょく||はんい|うち||こみゅにけーしょん||||せっきょく|てき||||じしん||||||||||どうき||うまれる 時 が 来 れ ば 発音 も 文法 も ボキャブラリー も 自然 に 身 に つく もの だ 。 じ||らい|||はつおん||ぶんぽう||||しぜん||み||||

コミュニケーション を する こと と 間違い を する こと に よって 私 は 学び 、 上達 する こと が でき た 。 こみゅにけーしょん|||||まちがい||||||わたくし||まなび|じょうたつ||||| およそ 40 年 前 、 フランス の 大学 で の 授業 で みんな の 前 で 口頭 で 発表 し て い た 時 の こと だっ た 。 |とし|ぜん|ふらんす||だいがく|||じゅぎょう||||ぜん||こうとう||はっぴょう|||||じ|||| 私 は フランス 語 の “ responsable ”（ 責任 が ある ） と いう 単語 の “ a ” の 音 を 英語 の “ i ” の まま “ responsible ” と 発音 し て い た 。 わたくし||ふらんす|ご|||せきにん|||||たんご||||おと||えいご|||||||はつおん|||| 私 が 間違 っ て 発音 する たび 教室 に 笑い が 起き た 。 わたくし||まちが|||はつおん|||きょうしつ||わらい||おき| みんな が 笑 っ て い た の は 自分 の 発音 が 間違 っ て い た から だ と 気 が 付い た の は あと に な っ て から だっ た 。 ||わら|||||||じぶん||はつおん||まちが||||||||き||つけい||||||||||| だ が 私 は みんな が 笑 っ て いる こと に 煩わさ れる こと は なか っ た 。 ||わたくし||||わら||||||わずらわさ|||||| 発表 する こと と 意味 を 伝える こと に 一生懸命 だっ た ので みんな が 笑 っ て いる 理由 など 黙殺 し た 。 はっぴょう||||いみ||つたえる|||いっしょうけんめい||||||わら||||りゆう||もくさつ|| けれども 笑い は 私 を 助け て くれ た 。 |わらい||わたくし||たすけ||| 今 は そんな 間違い を する こと は ない 。 いま|||まちがい|||||

完璧 で あり たい と いう 望み から 自分 を 開放 する べき だ 。 かんぺき||||||のぞみ||じぶん||かいほう||| これ は 虚栄 心 で あり 、 上達 を 後 ら せる もの で ある 。 ||きょえい|こころ|||じょうたつ||あと||||| かわり に 自然 に コミュニケーション を し 、 みずから 楽しめる よう 努める べき で ある 。 ||しぜん||こみゅにけーしょん||||たのしめる||つとめる||| たとえ むら が あっ て も 絶え間 なく 上達 し て いく だ ろ う 。 ||||||たえま||じょうたつ|||||| 新しい 言語 で コミュニケーション する 能力 が ある 事 を 信じ 、 正しい 方法 に した が っ て いけ ば 必ず 目標 に 達する 事 が できる と 信じ なく て は いけ ない 。 あたらしい|げんご||こみゅにけーしょん||のうりょく|||こと||しんじ|ただしい|ほうほう||||||||かならず|もくひょう||たっする|こと||||しんじ||||| スポーツ と 同じ よう に 、 自信 が 成功 する 上 で 大切 な 要素 な の で ある 。 すぽーつ||おなじ|||じしん||せいこう||うえ||たいせつ||ようそ||||

大変 役 に 立つ ゴルフ の 本 の 中 で ロバート ・ ロ テラ は ゴルフ の テクニック に つい て で は なく 、 必要 な 姿勢 を 上達 さ せる 方法 に ついて 書 い て いる 。 たいへん|やく||たつ|ごるふ||ほん||なか||||てら||ごるふ||てくにっく|||||||ひつよう||しせい||じょうたつ|||ほうほう|||しょ||| この 本 は 『 私 が 変われ ば ゴルフ が 変わる 』(“ Golf i s Not a Game o f Perfect ”) と いう 本 で ある 。 |ほん||わたくし||かわれ||ごるふ||かわる||||||||||||ほん|| ゴルフ を する 際 、 完璧 で あ ろ う と する 事 は 楽しみ を 減らし 自信 を 崩す もの で あり 、 結果 と して まずい ゲーム に 終わ っ て しまう 。 ごるふ|||さい|かんぺき|||||||こと||たのしみ||へらし|じしん||くずす||||けっか||||げーむ||しまわ||| 多少 と は 言え 同じ 事 が 語学 学習 に も 言える 。 たしょう|||いえ|おなじ|こと||ごがく|がくしゅう|||いえる ゴルフ に 上達 する に は 練習 が 大切 で ある が 、 スコア に 関わら ず 外 に 出 て ゲーム を 楽しむ 事 が 重要 で ある 。 ごるふ||じょうたつ||||れんしゅう||たいせつ||||すこあ||かかわら||がい||だ||げーむ||たのしむ|こと||じゅうよう|| 練習 場 だけ で 時間 を 費やす 事 は 無意味 で ある 。 れんしゅう|じょう|||じかん||ついやす|こと||むいみ||

リングイスト に なる ため に は 、 レベル に 関わら ず 、 自分 自身 の ため に 新しい 言語 で コミュニケーション する 事 を 楽しま なけ れ ば いけ ない 。 ||||||れべる||かかわら||じぶん|じしん||||あたらしい|げんご||こみゅにけーしょん||こと||たのしま||||| 文法 や 単語 表 から 言語 を 学 ぼ う と 無駄 に 時間 を つぶし て は いけ ない 。 ぶんぽう||たんご|ひょう||げんご||まな||||むだ||じかん|||||| この よう な 退屈 な 学習 方法 は 楽しめ ない のみ なら ず 、 うまく いか ない から で ある 。 |||たいくつ||がくしゅう|ほうほう||たのしめ||||||||||